Printed Electronicsに関心があり,日本初の銀ナノ粒子で作られたインクを用いた導電性プリント商品であるAgICの応用に非常に関心を持っております.
AgICの他の手法との違いは,紙やPETフィルムの表面のコーティング剤と化学反応を起こして導電性を発揮するところと,電極のイレーサーがあることです.特にイレーサーは世界初とのことです.
今後,AgICの使用のノウハウの蓄積を行っていく予定です.残念ながらAgIC株式会社は無くなり,事業展開が変化したエレファンテック株式会社になりました.しかし,入手はできます.
- マーカーペンでのノウハウ
- プリンターで印刷時のノウハウ
マーカーペンでのノウハウ
専用紙はコストが一枚80円程度なので,「科学のとびら」などの出し物では,コスト的に厳しいものがありました.いろいろなものを試していく予定ですが,平成28年製では,EPSONの光沢紙が一枚20円程度で,代替品になりました.ただ,若干動作が不安定でした.線を太く描くと解決することが多かったので,抵抗値が専用紙より高いかもしれません.今後,テストパターンで比較した結果をupする予定です.100円均一の光沢紙は、残念ながら導電性を持ちませんでした。
レーザープリンターでの印刷面に対しては,導電性を持たないようです.平成29年の「科学のとびら」では,出し物として迷路を試みました.しかし,インクジェットで迷路を印刷したために,導電性マーカーが迷路のインクのせいで,ダメになってしまいました.今度,試みるときは,迷路のパターンはレーザーで印刷しようと思います.しかし,レーザープリンターのマニュアルには光沢紙は使用禁止になってますので、もしこれを読まれて試される場合には,レーザープリンターのトラブルを覚悟願います.
プリンターで印刷時のノウハウ
推奨プリンターであれば,全く問題なく印刷できます.対応プリンターがBrother 製からEpson製に変わり,研究費が枯渇している高専では涙目ですが,背に腹は代えられず自腹で購入しました.専用紙よりも専用PETフィルムの方が電気的な特性は良好です.ただ,2度刷りは厳しいものがあります.オープンキャンパスの出し物としてクラフトワークを試みましたが,通常のカラー印刷の後に,導電性インクで印刷することは,まだ上手くいっておりません.また,光沢紙がクラフトワークで用いるには硬いという問題もあります.
AgICで配布しているサンプルにUSB端子で電源をとり,LEDを点灯させるというものがありますが,1,2回の使用が限界のようです.AgICの印刷面がすぐに剥げてしまうので,お土産として渡すのは難しいです.
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